76th Entrance Ceremony Speech第76回入学式 式辞

 木々の緑が映え、花々が咲き誇る春爛漫の季節となりました。
 この佳き日に、令和8年度学校法人山村学園 山村国際高等学校 第76回入学式が挙行できますことは、私ども教職員にとりましても、この上ない慶びとするところであります。ご多忙の中、埼玉県議会議員 渋谷 真実子様をはじめ多くのご来賓、保護者の皆様並びに学園関係者のご臨席を賜り、心から御礼申し上げます。

 ただ今、入学を許可しました311名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 私たち教職員はもとより、在校生一同、心から皆さんを歓迎いたします。入試を突破し、本校への入学切符を手にすることができたのは、ひとえに皆さん一人一人が、充実した中学生活を送り、一生懸命勉強に取り組んできた努力の賜物です。
 それと同時に、我が子のことをかけがえのないものとして何よりも大切に慈しみ、いつも暖かく見守り応援してくださったご家族、そして、中学校時代、優しく時に厳しく指導してくださった先生方や、楽しいことも辛いことも、ともに分かち合った友人の存在を忘れることはできません。 

  本校は大正11年9月1日「裁縫手芸伝習所 山村塾」として創立され、今年度創立104年目を迎える名実ともに伝統と光輝ある高校です。この間、校訓である「質実・英知・愛敬」の下、素直な気持ちと感謝の気持ちを持って働く人の育成、高い知性と優れた想像力を発揮できる人の育成、そして、人を慈しみ尊敬する心をもった人の育成に取り組んでまいりました。

  さて、いま、私たちは様々な課題に直面しています。国内外で課題が山積し、そのいずれもが正解のない、あるいは正解が一つとは限らない複雑で困難な時代です。
 国内では、政治や経済の問題、頻発する自然災害、海外に目を向ければ、なかなか終わりが見えないロシアとウクライナの戦争、中東の紛争や世界各地で起こっている内戦、また気候変動、経済格差など簡単に正解が見つからない問題が山積しています。

 今まで、皆さんが取り組んできた勉強は、主に高校入試に合格するための勉強で、たくさんのことを覚え、時間内に効率よく答えを導きだすような勉強だったはずです。
 しかし、これからは、皆さんは、正解が一つとは限らない問いに向き合うことが求められます。大切なことは、このような問題に目を向け、自分なりに考えをもち周りの人たちと一緒に解決していくことです。
そこで、新入生の皆さんに、本日から山村国際高等学校での生活を始めるにあたり、2つのことをお話しします。

 1つ目は、どんな人ともコミュニケーションをとることのできる能力を身に付けてください。
これからはAIが発達し、多くの仕事がAIにとって代わると言われています。AIはコンピュータであり、最も得意なことはビッグデータを処理し、計算することです。反面、考えたり、判断することは苦手です。物事の善・悪の判断や幸・不幸を感じることは人間にしかできないものです。世の中のことに疑問を持ったり、課題を見つけたりして、それをほかの人たちと、一緒に考えたり、話し合ったりして解決していくことは非常に重要なことです。
 コミュニケーション能力とは、人と人との関係の中でしか高めあうことはできません。ぜひ本校の教育活動の中で部活動や生徒会活動など通して、何かをみんなで話し合ったり、議論をしたりする経験をたくさんしてください。何かを成し遂げる過程では、なかなか意見がまとまらない、みんなが動いてくれないことも多いでしょう。そこをみんなで話し合い、あれやこれやと考えて解決して、一つのものを作り上げることが大切です。そのようなことをとおしてこれからの世の中を生きて行く力がついていきます。

 2つ目は、「何事にも失敗を恐れずにチャレンジしてもらいたい」ということです。
 皆さんの中には、何かを行うとき、失敗して傷つくことを恐れ、チャレンジせず、目の前の壁を乗り越えようとせず避けて通るという選択をしている人はいませんか。
 本校には皆さんがチャレンジすることのできる多くのものが用意されています。例えば、本校の部活動は、運動部・文化部問わず活発に行われ、県内外に名を覇している部も多く、その活動をとおして多くの学びの場や機会があります。時には練習が厳しく感じることもあるかもしれません。しかし、不可能とも思えることに果敢に挑戦し、大会・コンクール・コンテストでの全国優勝や上位入賞を目指し、その目標を達成することの喜びは何事にも変えることはできません。
 また、本校には英語や海外の国や文化に接する機会も多くあります。他国の人たちと接し、それぞれの考え方や習慣などを学ぶことは皆さんを大きく成長させます。先輩方には海外研修がきっかけで、将来の進む方向を決めた人もおります。英語があまり得意ではないからといって、参加をためらうのではなく、積極的にチャレンジしてください。
 皆さんには、本校での三年間で何事にも果敢に挑戦して、311名のすばらしい仲間たちと互いに切磋琢磨する中で、皆さん一人一人が社会を支える人になってほしいと願っています。

 最後に、保護者の皆様に一言申し上げます。お子様のご入学、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。
 高校受験という大きな試練に立ち向かう我が子を気遣いながら、そっと見守り続けてこられたご心労はいかばかりであったろうと拝察いたします。
 見事合格され、今日の入学式に臨むわが子の姿にお慶びもひとしおのことと存じます。
 今日から、大切なお子さまをお預かりし、教職員一丸となって、一人一人を大切にし、丁寧に教育活動に当たってまいります。
 お子様の健やかな成長のためには、本校の教育活動に対しまして、保護者の皆様の特段のご理解とご協力が何よりも大切であります。本校の教育方針をご理解の上、御支援、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 結びに、新入生の皆さんが、今日の喜びを忘れることなく努力を重ね、高校生活が実り多いものとなるよう心から期待して、式辞といたします。

令和8年4月8日
学校法人山村学園 山村国際高等学校
校長 堀 尚人