72rd Entrance Ceremony Speech第72回入学式 式辞

今を盛りに咲き競う花々と日ごとに緑をましてきた木々に、今年も希望に満ちた春が巡ってきた今日の佳き日に
学校法人 山村学園 理事長 岡 實様 同じく 山村学園 法人本部長 山村 正己様 山村国際高等学校後援会 会長 林 紀子様 ご臨席の下 令和4年度 学校法人 山村学園 山村国際高等学校 第72回入学式が挙行できますことは、教職員一同このうえない喜びであります。

本日の入学式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため二部制で執り行います。
そのため、入学許可候補者333名の内、ただ今、呼名されました224・109名の皆さんに入学を許可いたしました。
ご入学おめでとうございます。

また、今日という日を迎えられた新入生の皆さんは、勿論のこと、お子様を日々温かく見守り育んでこられました保護者の皆様の喜びも一入のことと心からお祝い申し上げます。誠におめでとうございます。

本校は大正11年9月1日、学園創設者の山村ふみよ先生が「裁縫手芸伝習所 山村塾」を創設して以来、様々な変遷を経て、今年度学園創立百周年を迎える名実とともに伝統と光輝ある高等学校として発展してまいりました。

この間、校訓である「質実・英知・愛敬」による素直な気持ちと感謝の気持ち、高い知性と優れた想像力、そして、人を慈しみ尊敬する心をもった社会に貢献できる人間性豊かな生徒の育成に励んでまいりました。

そこで、新入生の皆さんは、本日から山村国際高等学校での生活を始めるにあたり、向こう3年間、心にとめておいて欲しいことについて、お話いたします。 新入生の皆さんには「3つの心」をもって山村国際高等学校の生活に臨んでください。

まずは、「自ら学ぶ心を持つこと」であります。
高校と義務教育の違いは、「自ら学ぶ意志を持った者だけが在籍を許される」ところにあります。
高等学校では、小学校・中学校の義務教育以上に、学ぼうとする意志が求められます。
学校は勉強する場です。
その根本は授業です。
そのため、日々の授業を大切にしてください。
授業内容もより専門化してきます。
授業を確実に理解するには、真剣に臨むことが不可欠です。
人間の身体は、毎日トレーニングすることによって、強靱な筋力や素早い動き、持久力などがついてきます。それと全く同様に「頭脳」についても、毎日の学習習慣が神経回路を複雑化させ柔軟な思考力や学力の向上に繋がるものです。
こうした、日々の努力が1、2年後には大きな差となって表れてきます。
学び続ける努力こそ、その人の才能です。
「素質の差は小さく努力の差は大きい」ことを心に刻んでください。

2つ目は「感動する心」です。高校生活の中で数々の「学びや挑戦」を重ねることで、感動する心が培われます。
「学び」をとおして新しい発見や知る喜び、分かる喜び、 真まこと・善ぜん・美びに触れる喜びを体験してください。
特に、部活動では、厳しい練習や不可能とも思えることに果敢に挑戦し、全国大会優勝やコンクール・コンテストで上位入賞を目指し、その目標を達成することで、成就感・達成感・自己 有用感に接し、心が打ち震えるような感動や喜び・感動に 浸たってください。

この感動する心をとおしてのみ本物の価値観や人生観が形成されるのです。
幸い、本校では自己実現に向けて活動し、県内外で活躍する多くの部活動があります。
特に、令和2年度全日本第六回本ブラスシンフォニーコンクール優勝の吹奏楽部や令和3年度第九回全国高等学校ダンス部選手権優勝のダンス部などは、全国のトップレベルとして多くの方々に感動を与えるとともに、高い評価を得ております。

3つ目は、「けじめある心」です。
私は、良い学校とは「時を守り、場を清め、礼を正す」ことが自然にできている学校であると考えます。
「遅刻をしない、清掃をしっかりする、気持ちの良いあいさつ」をするなどは、社会生活の基礎・基本であります。
中学校時代と違い通学範囲も広がり、部活動や勉強も一段と高度なものとなります。
しかし、それも自分が選択した道です。
けじめある生活を送ることが、自らの目標実現への道が開けて充実した高校生活に繋がるものです。

次に、保護者の皆様にお願い申し上げます。
私たち教職員は、お預かりしたお子様の成長や夢の実現に向け全力で支援いたします。
そのためにも、後援会行事等をはじめ、学校行事において、お気軽に学校へ足をお運びいただき、忌憚のないご意見をお寄せいただくなど、学校と家庭との連携を揺るぎないものにしていくことが大切です。
様々な教育活動をとおして、特段のご協力をお願い申し上げます。

結びに、新入生の本校でのご活躍並びに、本入学式にご出席の皆様方のご健勝・ご発展をご祈念申し上げ式辞といたします。

令和4年4月7日
学校法人山村学園 山村国際高等学校
校長 中山 達朗